音楽室には飾られない!悲しきギター作曲家5選
クラシックギター弾きの皆様、床屋に行って店員さんに「ギターやってる」と言って、まずクラシックギターがピンとくる店員さんっていないですよね。
僕も高校の部活帰りの床屋。吹奏楽部で何の楽器をやっているのか店員さんに聞かれ、
毎度店員さんを沈黙させてしまっていた元ファゴット吹きはたなかです。
ちなみに、エレキギター以外のエレガット・フォーク・クラシック・セミアコフルアコ…全部アコギと呼べばいいじゃんという風潮です。
僕も異議はありません。
さて、床屋でピンときてもらえない、クラシックギターですが、作曲家はもっとピンときません。
ピアノ発表会では、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、バイエル、ツェルニー、ブルグミュラーと、どこかで聞いた名前です。
ギター発表会ではどんな作曲家がいるのか、上記の人物たちのギター界版を5名紹介!!
3名わかれば立派なギターマニアです。引くわぁ…
演奏の映像も貼るので、クラシックギターを知らないそこの美容師さん!!
読むべし!!
1・ギターのベートーヴェン
フェルナンド・ソル(1778-1839)はギター界でもっとも有名な作曲家。バルセロナからパリに移り、ギターのベートーヴェンと評されます。確かに、音大生がベートーヴェンのピアノソナタを学ぶように、ギタリストもソルを学びます。交響曲や歌曲も書いています。
僕の友人T氏は現在ソルの楽譜をかたっぱしからひっぱり出しては動画におさめていくという奇行優れたギター作品の発掘継承をおこなっています。
余談ですが、ソルが眠るパリのモンマルトル墓地。
ソル以外に、作曲家ベルリオーズ、オッフェンバック、画家はドガ、バレエダンサーのニジンスキーと、偉大な芸術家たちが眠ります。
パリに行った際はぜひとも憑依されに行きたいものですね。
パリは東京よりも地下鉄がわかりやすく、イタリアみたいな打刻忘れ&罰金コンボシステムみたいなものはなく、地下鉄で気軽に行けますよ♪
※現地人と同じように改札はまたいではいけません。
2.ベートーヴェン「このギターは…小さなオーケストラや!!」
マウロ・ジュリアーニ(1781-1829)は並外れたギターのテクニックの持ち主で友人ベートーヴェン(ジャジャジャジャーンで有名な凄い人。夜中に音楽室で肖像画の目が動くやつ。)に「お前のギター演奏すごいやないか!こいつは…このギターは小さなオーケストラや!!」と言わせた人物です。
ギター演奏の擬音は「ポロロン♪」でしょうか。
ジュリアーニはウィーン古典時代らしい「ジャジャーン」とオーケストラが鳴るような、変な話、ギター曲ではないような大規模なソナタ形式のギター曲を多く作曲しています。
3.ギター教則本職人
フェルディナンド・カルッリ(1770-1841)は200年近く経った今でも、ギター教則本のほとんどに自分の作品が編集されていると想像したでしょうか。
まさにギターのバイエルのような人。協奏曲・教則本などギター曲だけで300曲以上を作曲しています。
僕も、ギターをかじろうと思った時に買った本に、カルッリがたくさん載っていましたが、初心者でも「ギター音楽は美しいなあ」と思いました。
↑当時のピアノフォルテとギターでの、興味深い2重奏です。
4.近代ギター音楽の父
フランシスコ・タルレガ(1852-1909)。彼が今日のギター演奏の礎を作ったといっても過言ではありません。現代のギター(*)が歌う、そんな作曲家です。
「アルハンブラ宮殿の思い出」「ラグリマ」「アラビア風奇想曲」など、永遠に残るギター作品です。「練習曲」も超音楽的で発表会で人気の「本番曲」となっています。
5.酒!女!博打!
ん?もしかしてまたあなたですか!?
パガニーニ先生!
以前「教科書には載せられない作曲家エピソード5選!」で紹介したニコロ・パガニーニ(1782-1840)です。
彼はヴァイオリンの鬼才と知られていますが、ヴァイオリンの腕前だけでは飽き足らず、ギター演奏も磨き作曲を行いました。彼の人物からは想像できない神聖な撥弦楽器の響きです。
サンス、アグアド、コスト、カルカッシ、リョベート、バリオス、メルツ、ヴィラロボス、ブローウェル、テデスコ、アサド…多くの大先生を紹介できず申し訳ない!
偉大な作曲家たちです。
どこか音楽室に飾ってる学校ありませんか?!?!ってか、飾っちゃいましょうよ!
と言ったら「ならばジョン・レノンも!」「メタリカも!」「ボブ・マーリーも!」とか始まるのかな?いいぜ、みんな好きなの飾っちゃいなYo!
以上!「音楽室には飾られない!悲しきギター作曲家5選」でした。
お読みいただきありがとうございました♪
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